ある人から、「実はFXって良く分かっていない。初心者向けの記事を書け」と言われたので、シリーズ化して書きたいと思います。
とはいえ、ゴールが発散すると収拾がつかなくなるので、ターゲットを「FXも金融も疎い人が、FXの自動売買をできるようになる」にしたいと思います。
第1回は、理論値の話から入りたいと思います。難しそうに感じるかもしれませんが、そんな事はありません。
ギャンブルでも投資でも、この理論値が重要になります。これは何かというと、理論的に考えて本来得られる利益や損失、価格の事を表現しています。
たとえば、ギャンブルで理論値とは、期待回収率(理論的に考えて本来得られる利益や損失)を表します。
競馬だと、75%が理論値(期待回収率)になり、100円馬券を買うと75円になって返ってくる(つまり損失)というものです。
もちろん、10回程度馬券を買っただけでは、この理論値(期待回収率)になりません。たまたま大勝すれば100%を超えます。ここで理解して頂きたいのは、少ない回数だと、理論値からずれる可能性があるが、十分な回数だと理論値に収斂していくということです。これを大数の法則といいます。サイコロで1がでる確率は1/6ですが、10回振った時1が1回もでない可能性がある事は容易に想像できます。しかし1万回振ると理論値である1/6に近づいていきます。
おおよそギャンブルの胴元は、この法則を利用しています。アメリカのジャックポッドで数十億円当たったといったニュースが出ることがあります。この裏には当然理論値の計算がされており、ジャックポッドをトライする人の数が多ければ多いほど、胴元は間違いなく儲かる事になります。しかし数が少ない場合は、大数の法則が有効でないため一時的に胴元が損をする可能性があります。(競馬の様なオッズ型の場合は、締め切り後に胴元がオッズを決めるので胴元が損をする事はありえません)
話がそれますが、生命保険も一緒です。厚生労働省が生命表という統計を公開しています。これを見ると30代の男性が死ぬ確率等が記載されおり、この統計情報をベースに保険の商品(保険料と支払い額を決める)を作るわけです。そして、販売量を増やせば、大数の法則により儲かるわけです。
より詳細に知りたい人には以下の本がお勧めです。かなり昔の本ですが、統計学関連の本なので内容が変わるという事はありません。今や中古で1円ですので損はしないかと思います。教養としていかがでしょうか?
ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)
さてギャンブルの話をしてきましたが、金融も基本は同じです。大切なのは理論値です。
20世紀後半、金融工学とコンピューターの発展により、この理論値(理論価格)の計算のための理論と仕組みができました。たとえばオプションという金融派生商品の理論値を算出するための式として、ブラック・ショールズ式はあまりにも有名です。
この理論価格をどう算出するかが、各プレーヤーの腕の見せ所となる訳です。
さまざまな金融商品(株・債権・為替・オプション・先物)の理論価格を算出し、その理論価格よりも市場価格が高ければ売り、低い場合は買い、としておけば、大数の法則により最終的には儲かるという事になります。
もちろんこの理論価格が正しければという条件がつきます。前述のブラック・ショールズ式の考案者でスウェーデン国立銀行賞(ノーベル経済学賞)受賞者、金融工学のスーパースターであったマイロン・ショールズが参加した参加したファンドは、二回も破綻しました。その内の一つは、ドリームチームとも揶揄されたLTCMです。
金融プレーヤが如何にして儲けているのか?もう少し詳しく知りたい人には、以下の本がお勧めです。
「名著であるウォール街のランダム・ウォーカーの焼き直しに過ぎない」といった手厳しいレビューもありますが、裏を返せば名著の要約版をお手軽に読めるわけです。中古だと100円以下ですね。
藤沢和希(本名ではない)は、あまり好きではありませんが、この本は初心者がとても読みやすい本です。
特に、コインゲームの例えは良いですので、是非読んでおいてください。昨日までガンガン稼いでいたトレーダーや(自動売買のストラテジ/EA)が、なぜ次の瞬間に勝てなくなるのか・・
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
本日は、以上です。
読んでいただき有難うございました!!!
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第1回は、理論値の話から入りたいと思います。難しそうに感じるかもしれませんが、そんな事はありません。
ギャンブルでも投資でも、この理論値が重要になります。これは何かというと、理論的に考えて本来得られる利益や損失、価格の事を表現しています。
たとえば、ギャンブルで理論値とは、期待回収率(理論的に考えて本来得られる利益や損失)を表します。
競馬だと、75%が理論値(期待回収率)になり、100円馬券を買うと75円になって返ってくる(つまり損失)というものです。
もちろん、10回程度馬券を買っただけでは、この理論値(期待回収率)になりません。たまたま大勝すれば100%を超えます。ここで理解して頂きたいのは、少ない回数だと、理論値からずれる可能性があるが、十分な回数だと理論値に収斂していくということです。これを大数の法則といいます。サイコロで1がでる確率は1/6ですが、10回振った時1が1回もでない可能性がある事は容易に想像できます。しかし1万回振ると理論値である1/6に近づいていきます。
おおよそギャンブルの胴元は、この法則を利用しています。アメリカのジャックポッドで数十億円当たったといったニュースが出ることがあります。この裏には当然理論値の計算がされており、ジャックポッドをトライする人の数が多ければ多いほど、胴元は間違いなく儲かる事になります。しかし数が少ない場合は、大数の法則が有効でないため一時的に胴元が損をする可能性があります。(競馬の様なオッズ型の場合は、締め切り後に胴元がオッズを決めるので胴元が損をする事はありえません)
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20世紀後半、金融工学とコンピューターの発展により、この理論値(理論価格)の計算のための理論と仕組みができました。たとえばオプションという金融派生商品の理論値を算出するための式として、ブラック・ショールズ式はあまりにも有名です。
この理論価格をどう算出するかが、各プレーヤーの腕の見せ所となる訳です。
さまざまな金融商品(株・債権・為替・オプション・先物)の理論価格を算出し、その理論価格よりも市場価格が高ければ売り、低い場合は買い、としておけば、大数の法則により最終的には儲かるという事になります。
もちろんこの理論価格が正しければという条件がつきます。前述のブラック・ショールズ式の考案者でスウェーデン国立銀行賞(ノーベル経済学賞)受賞者、金融工学のスーパースターであったマイロン・ショールズが参加した参加したファンドは、二回も破綻しました。その内の一つは、ドリームチームとも揶揄されたLTCMです。
金融プレーヤが如何にして儲けているのか?もう少し詳しく知りたい人には、以下の本がお勧めです。
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藤沢和希(本名ではない)は、あまり好きではありませんが、この本は初心者がとても読みやすい本です。
特に、コインゲームの例えは良いですので、是非読んでおいてください。昨日までガンガン稼いでいたトレーダーや(自動売買のストラテジ/EA)が、なぜ次の瞬間に勝てなくなるのか・・
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